顧客の要望やビジネスモデル、新技術の導入など、自動車業界は急速に変化を遂げています— こうした市場動向は、自動車ディーラー業界にどのような影響をもたらしているのでしょうか。
スウェーデン北部の町スンツヴァルに拠点を置く Molin Bil 社（BMW 正規販売店）にて、セールスを担当する Niklas Block 氏に現状を伺いました。
—現在、どのような車が求められているとお考えですか
大型で、重量のある車種の人気が高まっているように感じます。お客様の多くは、ゆとりある室内空間を重視しています。市場では、電気自動車やハイブリッド自動車に対する需要が高まっていますが、電気自動車はバッテリを搭載するスペース確保のため、車体自体が大きくなる傾向にあります。こうした背景から、小型車の生産は段階的に縮小される方向にあるとも感じています。
—入社した当時と比べて、自動車の販売形態に変化はありますか
Molin Bil 社に入社した当初は、30台から40台の新車を抱えて販売していました。今日では、会社が在庫として抱える車両は片手の指で数えられる程度です。市場全体が受注生産にシフトしています。当社のお客様も、従来とは異なる方法で、先を見据えて計画を策定しています。念入りな調査を自ら行ったうえで、どのような車がほしいのかを明確にされてから来店されることが多く、特定のモデルによっては、納品までに 1 年ほどかかることも承知しています。とは言うものの、私たちの意見にも耳を傾け、納期を早められるのであれば、ある程度の妥協もいとわないでしょう。一方で、個人で車を所有することに代わる選択肢として、自動車リースの人気が高まっています。
—リースの人気が高まっている背景には、どのような理由があるとお考えですか
リースであれば、多額の前払い費用などを支払う必要がなく、毎月の出費を予測することができます。特に財政的に不安定な時期には、リースは魅力的な選択肢になります。リース期間が満了（通常 1 年、または 3 年）を迎えると、お客様は車両を購入、または返却することが可能になります。お客様が車両の返却を選択した場合は、当社は返却された車両を中古車として販売することができます。お客様の中には、注文した車が納品されるまでの一時的な解決策としてリースを選択する方もいらっしゃいます。
—自動車ディーラーの視点から、リースのメリットについてお話しいただけますか
リースをご利用いただくと、私たちは車の入出庫状況が把握しやすくなります。リース期間を終えた車両が返却されるタイミングを想定できるため、車両が販売可能になるタイミングも予測できるようになります。
—この数年で、売り場での作業で変化したことがあれば教えてください
大きな変化と言えば…数年前に、Stringo ビークルムーバーに出会い作業は一変しました。それまでは、売り場で車両移動を行う際に、車を運転して移動させていました。ですが、ショールーム内の騒音レベルや空気の汚染を考えると、決して最適な方法ではありませんでした。売り場のドアや窓を全開にして十分な換気を行う必要がありました。あのような環境で作業していたなんて、今では考えられません。健全かつ安全な作業環境とは程遠く、作業も効率的ではありませんでした。改善策を模索するにあたり、台車をはじめ、あらゆる種類の装置で車両の移動を試みましたが、どれも時間も手間もかかりました。
—Stringo ビークルムーバーを使用することの利点を教えてください
Stringo ビークルムーバーの導入により、作業環境が改善されたことは言うまでもありません。スペースの限られた場所でも容易に操作ができ、車両を損傷させるリスクを最小限に抑えることができます。以前は、適切な間隔で目的の位置に駐車するには、車から降りて確認する必要がありました。ですが、Stringo ビークルムーバーを使用すれば、10 台の車列を正確な位置に駐車することができます。いちいち確認する必要はありません。Molin Bil 社ではスタッフ全員、安全かつ正確な駐車を得意としていますが、Stringo ビークルムーバーを使用するとはるかに精度が高まります。また、エンジンのかからない車両を修理作業場に移動させる際も、けん引する必要がないのでとても便利です。素晴らしいツールだと思います。
自動車ディーラーや車両の保管施設における安全性や空間効率を向上させる方法について詳しくは、電子書籍『自動車ディーラーと車両保管施設～電動ビークルムーバーがビジネスにもたらすメリット』をお読みください。
