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Stringo 社 CTO Magnus Grafström が語る 4 輪すべてをリフトするビークルムーバー

Stringo® Four-wheel Vehicle Mover


近年、自動車産業のさまざまな分野において、4 輪すべてをリフトして車両を移動させるソリューションに対する需要が高まっています。なかでも自動車の電動化、主に電気自動車 (EV) 開発では、自動車製造ラインの EOL (End-of-Line) 試験や車両試験施設において、従来とは異なるニーズが生まれています。こうした背景から自動車業界では、4 つのタイヤを持ち上げて車両移動を行うソリューションを開発する必要性が認識されるようになりました。この記事では、4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバー(車両運搬機)とその市場動向について、ビークルムーバーで世界をリードする Stringo AB 社 CTO である Magnus Grafström 氏に見解を伺いました。

4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバーについて教えてください

当社では、4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバー「Stringo S5 4WM」を開発しました。車両の 4 つのタイヤすべてを持ち上げることで、安全かつ効率的な車両移動を可能にします。エンジンを始動させたり、タイヤを回転させたりする必要はありません。

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4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバーが必要とされる背景について教えてください

これまでは、エンジンが始動しない車両や、エンジンを始動できない状況にある車両を移動させるには、前輪もしくは後輪のいずれかを機材に搭載して移動させれば十分でした。ところが、自動車の電動化(EV シフト)が進むにつれ、4 輪すべてをリフトできる移動ソリューションに対するニーズが高まっています。今では電動パーキングブレーキが多くの車両で採用されていますが、車両が駐車モードの場合には 4 輪すべてがロックされます。電源を入れなければパーキングブレーキを解除できません。EV 車両においては、別の問題も考えられます。タイヤを回転させることで車両の電気システムに電流が発生し、電気部品を損傷するおそれがあります。こうした状況下で車両を安全に移動させるには、4 輪すべてをリフトできるビークルムーバーが必要なのです。

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製造環境においては 別の課題が生じているように感じますが いかがでしょうか

ご認識のとおりだと思います。製造環境においてビークルムーバーはなくてはならないものです—— 特に最終工程で車両のエンジンが始動しない事態が発生した場合、対象車両を製造ラインから移動させるために不可欠です。エンジンが始動しない原因はいくつか考えられますが、主に電池切れなど、電源投入時の不具合が挙げられます。こうした状態に陥ってしまうと、現代の自動車の多くはパーキングブレーキを解除できなくなります。つまり、4 輪すべてをリフトできるビークルムーバーは、こうしたエンジンの始動しない車両を組立ラインから移動させるのに有効なツールとなります。

電気自動車の製造環境では、最終工程において特に、自動車の電源システムに意図しない電流が流入するリスクを最小限に抑えて EV 車両を移動させる必要があります。こうした工程では、4 輪すべてをリフトできるビークルムーバーの需要が最も大きいと考えます。60 秒ごとに組立ラインから新車が製造される現場では、柔軟かつ使いやすいビークルムーバーが求められます。車両をすばやく移動させる迅速性も重要な要素です。こうしたニーズには、高い柔軟性を備えた Stringo DuoMover が最適なソリューションとなります。 

自動車試験施設でのビークルムーバーの使用方法について教えてください

自動車試験施設では、ダイナモメーター(テストセル)、環境試験室(チャンバー)、風洞試験など、あらゆる試験環境で車両を移動させる際に 4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバーが必要となります。エンジンが始動しない車両や、不具合が生じた車両など、試験施設への車両の搬出入には 4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバーが欠かせません。ダイナモメーターの設計上、通常のビークルムーバーと Stringo DuoMover を併用して車両をプラットフォームに乗せることは困難です。4 輪すべてをリフト可能なビークルムーバー「Stringo S5 4WM」や、お客様個々の試験環境に合わせた車両移動ソリューションを導入していただく必要があります。

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その他の活用事例について教えてください

警察署など法執行機関で保管されている押収車両の移動にも活用されています。例えば、警察署では車両そのものが事件や事故の証拠品であるため、車両に直接触れたり、手で押したりすることができません。4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバーは最適な車両移動ソリューションです。また、車の収集家の方など—— 貴重なクラッシックカーなど自走できない自動車を損傷させることなく移動させるには有用なツールです。活用の可能性は多岐にわたると思います。

将来的な需要について どのような見解をお持ちでしょうか

自動車業界では EV シフトの流れが進んでいます。電気自動車で EV システムが始動できない場合、どのように車両を移動させるか—— 4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバー「Stringo S5 4WM」がこうした課題のソリューションとなっています。この傾向は今後も変わることなく、やがて定着していくでしょう。また現在、お客様個々の要件に応じたカスタマイズ製品への需要が高まっており、こうした流れも、引き続き重要な要素であると考えています。お客様にとって最適なビークルムーバーを見極めるには、さまざまな要素を考慮する必要があります。お客様独自の使用環境に合った、適切なビークルムーバーを提案できるエキスパートに相談されることをお勧めします。当社では、お客様の使用環境に適したソリューションを提供しています。車両移動に関するお困りごとやカスタマイズ事例など、info@stringo.jp までお問い合わせください。

 

4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバーは、自動車業界の EV シフトにおいて極めて重要な要素になると考えられています。詳しくは、電子書籍Four-wheel vehicle moving – a key part of making your automotive business EV-ready / 自動車業界の EV シフトを見据えて ~ 4 輪すべてをリフトするビークルムーバー (英語のみ)』をお読みください。

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