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ストリンゴが掲げる『安全第一』の理念 ~ ビークルムーバーを用いて安全な作業環境を

Vehicle Moving That Prevents Harm

Stringo 社では、従業員が安全に作業を行えるよう、適切な作業環境を確保することを最優先事項として取り組んでいます。ここでは、Stringo 社が掲げている『安全第一』の理念、また今後の市場の需要を見据えた開発についてご紹介します。

車両移動において、迅速さや効率性も重要な要素ではありますが、安全に勝るものはありません。Stringo AB 社 CTO である Magnus Grafström は、安全性に対する自身の考えを次のように述べています。

「ビークルムーバー (車両運搬機) ストリンゴは、車両を移動させるための実用的なツールであることはもちろんですが、何よりも、従業員の安全面に配慮した投資でもあります。当社のお客様は、従業員の労働災害や事故、人間工学的に危険な環境 (車両を手で押して移動させるなど) による長期的な健康障害を防ぐための対策を模索しています。Stringo ビークルムーバーには、多くの国で法律により義務付けられているブレーキ機能や速度制限機能などの安全機能が搭載されています。Stringo マシンの設計には、プレスアームのような強力な装備が組み込まれているものもあります。より安全性を高めるために、さまざまな追加オプションも提供しています」

Magnus はもちろん、彼が率いる設計部門の一人ひとりが、安全性の確保はなによりも重要な要素であると考えています。


ストリンゴが推奨する
5 つの安全装備オプション

  • フットプロテクタ: 足や足指を負傷する危険性を最小限に抑えます

  • 警報音・警告灯: Stringo マシンの走行時に警報音を鳴らしたり、警告灯を点灯させたりすることで、周囲に注意喚起を促すことができます

  • ライドオンプラットフォーム (操作台): オペレーターが視界を確保し、車両との間隔を安全に確認することができます

  • サイドサポート: オペレーターがライドオンプラットフォーム (操作台) に乗って作業を行う際に、さらなる安全を確保します

安全性に関する要件は、お客様や国によって大きく異なります。「米国のメーカーのお客様からは、さらなる安全性確保の実現に向けて、フットプロテクタの搭載を求められることが少なくありません。現在、フランスのお客様向けに、新たなライドオンプラットフォームの開発に取り組んでいます」と Magnus は意欲的に語ります。

Stringo 社の研究開発部門はお客様との対話を貴重な機会ととらえ、他社の追従を許さぬように、絶えず高い安全基準を追及し続けています。お客様との連携について、Magnus は次のように述べています。

「私たちはいつでもお客様の声に耳を傾けられる存在でありたいと考えています。ドイツに拠点を置くメーカーのお客様の中には、まさに当社のチームと一丸となってセンサを活用したフットプロテクションに関する新たな技術を考案し、非常に有用な安全機能を取り入れています」


安全装備を重視する自動車業界

傾斜面がある施設では、車両の移動時に脱輪するのを防ぐため、追加の安全対策が必要になる場合があります。追加の安全対策について、Magnus はこう説明します。

「ロールオーバー・プロテクションを装備すると、傾斜面の上り下りや障害物の乗り越えも、安全かつ制御された方法で車両を移動させることができます」

自動車業界において、こうした装備に対する需要が高まっています。また Magnus は、「中国では、鉄砲水による危険を回避するために、新しく建設される自動車工場は、地上よりも高い場所に建設される傾向にあります。つまり、スロープを通って車両を移動させる必要があるのです。また米国では、新進気鋭の電気自動車(EV)メーカーが、スロープのある古い工業施設をサービス・配送拠点に転換して利用しているケースもあります」とも述べています。

ロールオーバー・プロテクションは、大型車両や重量のある車両を安全に移動させる場合にも有効です。EV は同等の内燃エンジン車よりも車両重量が重いことが多く、EV への転換を目指す EV シフトの動きが活発になるにつれて、この課題はますます一般化してきています。詳しくは、『電気自動車を工場内で容易にすばやく移動させる方法 (How to move electric cars quickly and easily in a plant)』をご覧ください。


将来的な安全性要件を見据えて

Magnus をはじめ彼自身が率いるチームでは、オペレーターの安全性や使いやすさに重点を置き、継続的に新機能の開発や試験を行い、あらゆる市場の需要の変化に対応できるよう備えています。Stringo AB 社の CTO の立場から、今後の開発に関して Magnus は次のように語っています。

「当社では、ボタン 1 つで車両の 4 輪すべてを積載できる、4 輪すべてをリフトするタイプのビークルムーバー 4WM を開発しています。これにより、人為的なエラーを最小限に抑えることができます。Stringo マシンの操作はシンプルで直感的であるため、多くの方に安全にご利用いただけます」

Magnus はまた、近い将来には、ビークルムーバーの操作がビデオゲームをプレイするような感覚に近づいていく可能性を示唆しながら、次のように語っています。

「遠隔操作による車両移動に対する需要が高まっていると考えています。これにより、EV 試験施設など火災を引き起こすおそれのある環境で、人と車両が接触する必要性を低減させることができるでしょう」

 

ストリンゴの安全性に関する Q&A

自動車業界での開発要件に対応するために、Stringo 社が取り組んできたことについて教えてください

車両の大型化が進み、SUV や 4 輪駆動車が増加傾向にある現在、タイヤが回転しなくても Stringo に搭載できるローラープレーンタイプの車輪受けがほぼ主流となっています。中でも、車両が搭載される際に自動でプロテクションバーが上がる「乗り越え防止機能付きローラープレーン (4WDA)」オプションが好評を得ています。プロテクションバーは通常はローラープレーン部に格納されており、車両が搭載されて荷重がかかると持ち上がる仕組みです。安定してタイヤを挟み込んで保持できるため、Stringo マシンを操作するオペレーターにとって、より安心して車両を移動できる乗り越え防止機能となっています。

この乗り越え防止機能付きローラープレーンは、進路の前方に障害物があり、Stringo マシンを急停止させた場合に、車両が Stringo マシンから脱輪したり、落下したりする危険性を最小限に抑えるよう設計されています。

 

ストリンゴを操作するオペレーター向けに、どのような安全対策を提供していますか?

ストリンゴは、取り扱いも操作も簡単かつ安全に行えるよう設計されています。オペレーターと車両の両方を保護する二重の安全構造となっており、お客様の安全要件に応じてカスタマイズすることも可能です。Stringo 550 (後継機: Stringo S5) に追加のフットプロテクタを取り付けた事例もあります。

ヒルホールド機能について教えてください

自動車に搭載されている機能と同様の「ヒルホールド機能」をストリンゴにも追加することで、ストリンゴを傾斜面でも安全に操作できるようになりました。ストリンゴに車両が搭載されている場合でも、傾斜面での発進時にストリンゴが後退しないように、電気モータのトルクが必要なブレーキの制動力よりも高くならないと、ブレーキが解除されないようになっています。安全でスムーズな発進をサポートします。

その他の安全機能について教えてください

ストリンゴに追加装備できる安全機能の中には、警報音や警告灯などがあります。ストリンゴの走行時に警報音を鳴らすことで、周囲に注意喚起を促すことができます。また、回転灯(回転式の警告灯)を取り付けて走行時に点灯し、周囲に注意喚起することもできます。お客様によっては、ストリンゴを含め移動機材を使用する際の安全要件として、「視認性を高めること」を重要視していることも少なくありません。警告灯をストリンゴの高い位置に取り付けることで、ストリンゴの操作中でも視認しやすくなります。

所有するストリンゴに問題が生じた場合、サポートを依頼する方法を教えてください

当社では、販売代理店やサービスパートナーのネットワークを通じて、世界中のお客様にサービスを提供しています。お客様がご利用のストリンゴに不具合が生じたり、修理が必要な場合には、電話または対面にてサポートをお受けいただけます。当社のホームページ (https://www.stringo.com/) は現在 6 か国語に対応しており、多くの場合、各地域の担当者がお客様のご要望に応じた言語にてサポートを提供しています。日本でのサポートをご希望の場合は、以下の連絡先までお問い合わせください。 

ストリンゴ株式会社 (https://www.stringo.com/jp)

E メール: info@stringo.jp

電話番号: 03-5544-8620

 

Magnus による自動車業界におけるビークルムーバーの動向について詳しくは、『Stringo AB 社 CTO のMagnus Grafström が語る 4 輪すべてをリフトするビークルムーバー(Four-wheel vehicle movers with Stringo CTO Magnus Grafström)』の記事をお読みください。